車社会により上まで道ができてから、本来の参道を歩く人はほとんどいない。
苔むした高い石段、両脇にそびえ立つ杉の大木、横には小川が流れる。
見上げると幾筋もの木漏れ日目に映る。思わず深呼吸。今年もこの道から歩いてのぼろう。
石段が険しいからか、今ではもう一つ「せせらぎの道」と名のつく道がある。小川を渡り、
落ち葉を踏みしめて歩くと、途中で足が止まる。春を見つけた。まだ小さな野苺だ。
あちらこちらで赤い実をつけている。ああ、もう春はきていたのだ。
息があがってきた頃、あの場所に着く。どういう訳か、車も入らない石段と道が交わう辺りの斜面に
ゴミが散乱していたのだ。通るたび気になっていた。我々メンバーで片づけようと思いたってから、とうに一年は過ぎていた・・・。
2016年12月12日、都合がつくメンバー数人でようやく着手。ガラスの破片、割れた食器、ナイロン、鉄、缶等々、一つ掘り出すと下から下から出てくる。一向に先が見えず、途中弱音を吐きながらの作業。掘り出したゴミを下まで運ぶのにも一苦労。険しい道を何往復したことか。腰が痛い。腕も足も筋肉痛。まさか軽トラ一杯になるとは思いもしなかった。とても分別ゴミに出せる量ではなく、途方にくれる。村役場に相談したところ、今回限りという条件で処分してくださることに。小さな自治体故、担当者も知った者同士、助かった。家庭ゴミにあたらないこれらの物は、専用の袋に入れなくてはいけないこと、事前に連絡しゴミ処理場に持っていくこと、有料であることを知る。
土に還らない物が多すぎる。改めて考えさせられた・・・。
でも今日は気持ち良く通過できた。ようやく神社にのぼり着きお詣りする。
その後、高木神社、福井神社へと詣でる。いづれも歴史は古く、先人方を身近に感じる。心もおちつく。
静かで暖かな正月。今年も村の三社詣りから始まる。
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